1.15

原文

dṛṣṭānuśravika-viṣaya-vitṛṣṇasya vaśīkāra-saṃjñā vairāgyam

和訳

ヴァイラーギャ(離欲)とは、この世の快楽とともに、伝統的な教えに伝え聞く、功徳や来世の報いといったものに対する欲望をも手放し、それらに振り回されない状態を指す。

解釈

この世の快楽を手放せ、という話だけなら、宗教の教えとしてはよくある話です。

しかしこのスートラでは、

「来世で報われたい」「徳を積めば何かが得られるはずだ」

といった期待すら、欲望として扱われます。

修行や実践が、何かの見返りを得るための手段になってしまった瞬間、そこでも心は欲に縛られてしまう、という理解になります。