原文
abhāva-pratyaya-ālambanā vṛttir nidrā
和訳
睡眠(ニドラー)とは、「心が向かう対象が存在していない状態」を拠りどころとして生じている、こころの働きである。
解釈
睡眠中、こころは完全に止まっているわけではありません。
ものを見たり、考えたり、判断したりはしないものの、
「心が向かう対象が存在していない」「何もない」
という状態そのものが、こころの働きとして続いています。
もし、睡眠中にこころの働きが完全に停止していたとしたら、目覚めたあとに「眠っていた」と振り返ることすらできないはずです。
睡眠中のこの「何もない」という印象があるからこそ、私たちは目覚めたあとに、
「よく眠った」「何も覚えていない」
と振り返ることができます。